地域の文化的情報のアーカイブ・発信拠点として機能する図書館構想を支援し、様々なシステム・サービスを展開。
最晩年の葛飾北斎が足繁く通った街として知られる長野県北部の小布施町。2009年7月に町立図書館が「まちとしょテラソ」としてリニューアルオープンしました。同館は、街に残る文化遺産を収集・アーカイブ・発信するデジタルアーカイブ事業を積極的に進めています。連想情報学研究開発センターでは、この事業に協力・連携して様々なコンテンツを展開しています。地域に残る文化遺産を地域の人たちがみずからアーカイブし、教育や研究、交流など様々な場面で活用する。これに効果的なシステムやサービスを実証的に研究しています。その他にも、三重県や長野県伊那市、川崎市高津区などでも同様のテーマでの連携・研究を進めています。
小布施町には多くのミュージアムがあります。葛飾北斎のパトロンであった幕末の豪商・高井鴻山を顕彰する「高井鴻山記念館」。日本画壇で活躍する中島千波さんの作品を中心とした「おぶせミュージアム・中島千波館」などです。連想情報学研究開発センターは、こうしたミュージアムの情報や、街の歴史を伝える古文書・古地図などの資料を、図書館が中心となって活用する「MLA連携」を提案しています。
小布施正倉
デジタルアーカイブした地域の文化遺産を総合的に閲覧できるサービスとして2011年4月に公開しました。現在は「高井鴻山記念館」の収蔵品50点、「おぶせミュージアム・中島千波館」の収蔵作品150点を見ることができます。今後も様々な文化遺産を登録していく予定です。文化遺産オンライン助成事業。
想 - IMAGINE まちとしょテラソ
デジタルアーカイブシンポジウム
2010年7月、リニューアルオープン1周年を記念して「デジタルアーカイブシンポジウム」を企画、運営しました。デジタルアーカイブの様々な展開可能性について街の人たちと討論しました。また連想情報学研究開発センターが制作したコンテンツをデモ展示し、デジタルアーカイブに楽しく触れる機会を提供しました。
鴻山文庫