奈良国立博物館で開催されている「當麻曼荼羅完成1250年記念 特別展 當麻寺―極楽浄土へのあこがれ―」(会期:平成25年4月6日から6月2日)において、同館と当センターが共同制作した當麻曼荼羅デジタル解説「映像でみる當麻曼荼羅の世界」と、當麻曼荼羅の高精細画像を自在に拡大し相互に比較することができる「當麻曼荼羅デジタルビューア」が、それぞれ公開されました。
當麻寺(奈良県葛城市)に所蔵されている當麻曼荼羅には、国宝である原本「綴織當麻曼荼羅」(中国・唐または奈良時代 8世紀)のほか、文亀本(室町時代 永正2(1505)年)と貞享本(江戸時代 貞享3(1686)年)という同サイズの転写本が現在に伝わります。
「映像でみる當麻曼荼羅の世界」は、當麻曼荼羅を構成する各シーンを4章に分けて紹介するデジタル解説システムであり、明瞭な彩色が印象的な貞享本の拡大画像を活用しています。一方の「當麻曼荼羅デジタルビューア」は、3つの異なる高精細画像を重ねて閲覧できるマルチ高精細画像閲覧システムであり、當麻曼荼羅の原本および、文亀本、貞享本を、デジタル画像によって細部まで拡大しながら相互に比較し鑑賞することができます。
当センターの文化財情報発信技術を活かして開発したこれらの高精細画像アーカイブ活用システムが、来館者にとって當麻曼荼羅の世界をより深く堪能する一助になればと考えています。
奈良国立博物館「當麻曼荼羅完成1250年記念 特別展 當麻寺―極楽浄土へのあこがれ―」
http://www.narahaku.go.jp/exhibition/2013toku/taimadera/taimadera_index.html
デジタル解説システム「映像でみる當麻曼荼羅の世界」
マルチ高精細画像閲覧システム「當麻曼荼羅デジタルビューア」